ナット・キング・コール
トリオでプレイしていた時代のナット・キング・コールのピアノは、高い評価を得ていた。しかし、50年代にヴォーカルとして大成功したことにより、それはやや影をひそめてしまう。が、彼のピアノの偉大さは後に再発見されることになるのだ。彼のユニークなアレンジや弾き方は、オスカー・ピーターソンからダイアナ・クロールといったアーティストまで大きな影響を与えた。そしてトリオから離れた後の50年代始めには、彼の率いたビッグ・バンドのレコードはミリオン・セラーを記録している。また、思わずうっとりしてしまうそのヴォーカルは、時が経つにつれてますます深みが増し、キャピタル・レコードから発表されたビッグ・バンドとバラードのアルバムは、フランク・シナトラやペギー・リーたちと並ぶ、非のうちどころのない完璧さを備えていた。そう、「完璧」 。これこそがナット・キング・コールが音楽に求めた、たったひとつの言葉である。
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